「商品は良いはずなのに売れない」「新しい世代に響かない」——
そんな課題を抱えているブランドは、アパレル業界でも多く存在します。ですが中には、大胆なリブランディングでV字回復を果たした事例もあります。

これらの事例は、コスメブランドにも深いヒントを与えてくれます。


1. 【事例】ユニクロ:機能性×ミニマルで世界ブランドに

🔄 リブランディングの背景

かつては“安いけどダサい”というイメージを持たれていたユニクロ。
しかしヒートテックやエアリズムなど、テクノロジーによる機能性訴求と、シンプルで洗練されたデザインに舵を切り、今や“世界標準のカジュアルブランド”に。

💡 コスメへの応用

  • 成分や処方を「見せる技術」に変える(例:敏感肌専用バリア処方×シンプルパッケージ)
  • トレンドより“日常に寄り添う高機能”を訴求
  • 誰もが使いやすい、ミニマルデザインの統一感

2. 【事例】アダストリア(旧ポイント):Z世代への寄せ直し

🔄 リブランディングの背景

「niko and…」「HARE」「GLOBAL WORK」など複数ブランドを展開。10代〜30代の感性の違いに合わせて、ブランドごとに体験価値を強化し、多様性を戦略に組み込んだ再構築が功を奏しました。

💡 コスメへの応用

  • 年齢層ごとにブランド分化し、“世界観”で訴求
  • ただ売るのではなく「ライフスタイル提案型」に転換
  • 商品+空間+接客+SNS発信が一体となる顧客体験を設計

3. 【事例】ワークマン女子:本業を“遊び心”で再解釈

🔄 リブランディングの背景

「作業着の専門店」が、デザイン性とファッション性を加えて「女性向けアウトドア×機能服」へ変化。ブランド名も“WORKMAN Plus+”や“ワークマン女子”など、ユニークな形に再編成

💡 コスメへの応用

  • ブランド名やライン名にインパクトと話題性を持たせる
  • あえて「逆のターゲット層」に寄せることでギャップを演出
  • 使い方・提案方法をユニークに再設計(例:男性のための“スキンケア女子塾”など)

4. 【事例】BEAMSの“体験重視型セレクト”

🔄 リブランディングの背景

単なるアパレルではなく、「ライフスタイルセレクトショップ」へと進化。イベント・アート・音楽・雑貨と融合し、“体験型のブランド価値”をつくった。

💡 コスメへの応用

  • 美容体験+ライフスタイル提案を融合した「体験型ブランド」に変える
  • オフラインイベント・ポップアップストアなどを活用し、ブランドとの物語を“体感”してもらう
  • 他業界(アート・食・音楽など)とのコラボによる世界観拡張

✅ コスメブランドが進化するための3つのリブランディング視点

  1. コンセプト再定義:誰のために何を届けるブランドなのか?
  2. “商品”より“体験”設計:使う前・使っている間・使い終わったあとをデザインする
  3. 共感と拡散の仕掛け:SNS・パッケージ・ネーミングに“語りたくなる工夫”を

まとめ

アパレル業界では、時代と顧客の変化に対応し、ブランドを再定義することで復活した事例がいくつも存在します。
同様に、化粧品ブランドも「成分」「容器」「流通」だけで勝負する時代から、“誰にどう共感されるか”で選ばれる時代へと移行しています。

リブランディングとは、過去を捨てることではなく、本質を残して魅力をアップデートすること。

ぜひ、あなたのブランドにも“未来に響く再解釈”を加えてみてください。


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